昔もらったメッセージカード

むかしむかし。

彼女の友達から義理チョコだとバレンタインデーにチョコレートをもらった。

(ということはあの頃から義理チョコってあったんだ)

チョコレートがどんなものであったかはすでに覚えていないんだけど、そのチョコレートにはメッセージカードが入っていた。

手作りじゃなくて売ってたものだと思うんだけど。

 

少し分厚いメッセージカード。

窓のようなものを開いていくようなつくりになっていた。

一枚目をめくると「ここには私の秘密が書かれています」的なことが書いてある。

その真ん中にはまた窓がついていて、指でひっぱると開けられるようになっている。

「引き返すなら今」
「本当に開けちゃうの?」
「びっくりしちゃうからどうのこうの」

そんな言葉がめくるたびに出てきてなんなんだと。

で、最後の窓をあけるとそこには小さな鏡が取り付けられていた。

「私が好きなのはこの人です」

とはいえ、その鏡に写っていたのは僕の顔の一部分だけだったんだけど
(そういうことを言うから女子に嫌な顔される)

うんうん、面白い。こういうメッセージカードもらったら男の子はドキッとするんだろうね、なんて思った。次の日であったからちゃんと「ありがとー」ってお礼も言ったよ。

でも数日後。

彼女から「○子ちゃんが本命にチョコあげたらしいんだけど、意外とまんざらじゃなくって脈ありだって喜んでた」って言われた。

遠い遠い思い出。

その○子ちゃんはその後高校で副会長をしたり人懐っこさで人気のある先輩として有名だったけど、社会人になってから一度駅でばったりであったきり。「うわーなつかしいこんどみんな誘ってご飯でもいこうよ」といって二度と会っていない。

あの時もし、もしがあったのならもしかしたかもしれない。